陶工たちの夢のあと

美濃焼 山五陶業跡

 山五陶業は、陶地区に明治5年創業。明治20年代に早くも洋食器生産開始していた。

 太平洋戦争の苦難の時期をへて、戦後、一号・二号トンネル窯、第二工場・第三工場建設。原料から製品まで一貫生産するとともに、原料研究に力を注ぎ、世界で注目される白さ製品の開発、形状、生産技術の改良などの努力をかさね、日本有数のディナーウェアーメーカとなった。

 しかし、世界経済の混乱、人々の生活様式の変化、発展途上国の安い製品の輸入などは、美濃焼に深刻な影響を与えた。そうした中、山五陶業は、海外工場を建設し規模を拡大した。が、世界経済の荒波は、山五陶業の経営に大きな打撃を与え、2003年、閉鎖することとなった。

 閉鎖後も、工場は残されていたが、2014年5月、ついに解体工事が開始された。